【市場の反応表あり】2025年3月FOMC結果

この記事では次のことがわかります。

  • FRBの金利据え置き決定の背景は?
  • 市場が反応は?
  • FOMCの主要ポイントは?

① 政策金利 据え置

結果は見やすく表で整理しました。

注目したいのが、FOMCメンバー12人のうち8人が、年内の利下げ回数は1回以下と予想したこと。

内部でも慎重な姿勢が示されていることがわかります。

項目内容
FF金利4.25〜4.50%に据え置き
※2会合連続
年内の利下げ予測0.5ポイント(0.25% × 2回)
※前回(2024年12月)と同じ
当局者の見解12人中8人年内の利下げ回数を1回以下と予想

②経済見通し修正あり

下方修正もあったので、まとめてみます。

指標(2025年)最新前回変更点
経済成長率1.7%2.1%下方修正
コアインフレ率2.8%2.5%上方修正
失業率4.4%4.3%上方修正

③パウエル議長の発言

記者会見でのパウエル議長の発言は、引き続き慎重といった様子でした。

テーマ発言内容
インフレ「インフレ率は上昇し始めている」
関税の影響「一過性」との認識
経済見通し「不確実性は強まった」
リセッション「高くはない」
経済の健全性「経済は健全」

④市場反応

FOMC後の主要市場の動向を整理してみました。

市場変動変動値変動率 (%)
S&P500↑ 上昇+15.93+0.28%
NASDAQ100↑ 上昇+318.6+1.64%
米国債10年利回り↓ 低下-0.038-0.89%
ドル/円↓ 円高-0.057-0.04%
金(XAU/USD)↑ 上昇+2.04+0.07%

個人的な解釈も整理してみます。

  • 株式市場(S&P500・NASDAQ100):FRBの慎重姿勢が好感され、リスク選好ムードで上昇
  • 米国債利回り:利下げ観測の継続で債券価格が上昇し、利回りは低下
  • ドル/円:金利の先安観が強まり、ドル売りの流れでやや円高?傾向
  • 金価格(XAU/USD):インフレ見通しの引き上げを受け、安全資産の金が上昇。欧州への関税や戦争要因もある。

⑤まとめ

今回のFOMCでは、利下げへの慎重な姿勢が維持され、バランスシート縮小ペースの減速が決定されました。市場はこの決定をポジティブに受け止め、株式市場は上昇、債券利回りは低下、ドル安が進行しました。

しかし、インフレ見通しが上方修正されたことFOMCメンバーの慎重な見解を踏まえると、今後の金融政策には引き続き注意が必要です。市場は今後もインフレ指標や経済データを注視し、FRBの動向を見極める展開が続くでしょう。